Amazon購入のCNCキットの動作検証作業 その5

2018年11月20日

前回投稿

 

の続きです。が……

前回は、ドライバのパルスと実際のXYZ軸の移動距離との関係性について説明しました。

今回は、前々回の続きといった方がつながりがいいかもしれません。

前々回の投稿

 

前々回では bCNC を使って手動で XYZの3軸を動かしました。手動のボタンを押したときに bCNC が G-CODE を生成しシリアル通信で Grbl にその G-CODE を送ってステッピングモーターが動作したわけです。

つまりは、テキストエディタ等で スピンドル(材料を削るドリルみたいなもの)の動作を G-CODE 使って書き連ねれば(プログラミングすれば)NC機器を自由に動かすことができるわけです。

しかしながら、直接 G-CODE を手入力で使うことは現実的ではありません。

一般的に考えると

1. CADを使って作成したい造形の図面を作成し、切削加工図面を作成する。
2. CAMを使って切削加工図面を基に切削に必要な情報(原点指定、切削の深さ、切削順序等)を入力し、G-CODE を生成する。
3. G-CODEセンダーを使ってNC機器に G-CODE を送信しNC機器を動かし実際に切削を行う。

の手順で行うと考えられます。

大手のNC機器メーカー等であればNC機器だけでなく CAD、CAM、G-CODEセンダー等のソフトウェアを含めたシステムとして提供されるのが一般的です。

オープンソースにおいては CAD、 CAM 、 G-CODEセンダー、ひいては NC機器を制御するプログラムは個別に開発されているものをネットで検索するなどして各人が見つけ出し、使いやすさや、入出力ファイル形式の関連性等を調査し使用することになります。

今回はいろいろ調べた結果、次の組み合わせで1連の作成工程を行ってみました。実際に行ってみると各工程(CAD、CAM)で目には見えない技術的ノウハウが必要であることも感じえました。CADで出力したファイルをCAMで読み込んで G-CODE を生成すればうまくいくかと思えばそうは簡単ではないようです。細かい加工については最終的には G-CODE を直接追加、変更する必要があるなぁと感じました。

 

CAD : Jw_Cad

 

CAM : NCVC

 

G-CODEセンダー:bCNC

 

NC制御プログラム:Grbl

 

 

各ソフトウェアの画面は次のものです。

Jw_Cad(作図)

NCVC(Jw_Cadファイル読込)

NCVC(G-CODE生成)

bCNC(G-CODE読込)

bCNCで動かしたときの映像です。
実際にはNC切削機のメカ部分がないのでXYZの3軸のステッピングモーターが動作していることしか確認できません。